おしりが痛い・腫れて痛い

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ついこの前まで、なんの異常もなかったおしりが、急に痛くなったということはありませんか?
顔のように毎日みるわけではないので、いざ見てみてもおしりの異常はなかなかわかりにくいものです。

おしりに痛みを感じるときは、下記の内容はあくまで参考程度に見ていただき、症状にかかわらずまずは診察を受けに来ていただきたいと思います。

おしりが腫れて痛い

おしりが腫れていて痛みもある場合、いぼ痔や肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)、あな痔(痔瘻:じろう)といった病気が考えられます。

いぼ痔

いぼ痔は、肛門にいきみなどによる負荷がかかることで血液の流れが悪くなり、毛細血管の集まっている部分がうっ血して腫れ上がった状態を指します。通常、頻度の多いものは痛みがない内側のいぼ痔(内痔核)ですが、できる場所や腫れ方で痛みを伴う場合があります。

肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう) あな痔(痔瘻:じろう)

おしり(肛門)では、腸と肛門の境目の部分を歯状線とよんでおり、歯状線には肛門小窩(こうもんしょうか)という小さなくぼみがあります。このくぼみで細菌が繁殖して、周囲に膿(うみ)のかたまりをつくってしまったものが、肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)といいます。

この場合、通常は化膿止め(抗生剤)や痛み止め(鎮痛剤)でよくなることはあまりなく、皮膚がやぶけて自然に排膿されるか、病院で切開をして排膿する処置が必要になります。

また、皮膚がやぶけて自然に排膿された場合、いったんは痛みや腫れが消えて、炎症反応も落ち着いてきますが、皮膚にうみが出てくるトンネルができてしまう場合があります。この状態をあな痔(痔瘻:じろう)といいます。あな痔(痔瘻:じろう)に対する治療としては、手術が必要になります。

腫れのないおしりの痛み

見た目では腫れていないのに排便時に痛む、いきむと痛い、長く座っていると痛い、突然痛くなるという場合があります。おしりに腫れた場所がないのに痛い場合には、肛門や腸管内の病気だったり、腫れを伴わない肛門周囲の病気であったりすることがあります。

切れ痔(裂肛:れっこう)

切れ痔(裂肛:れっこう)とは、肛門の皮膚が裂けてしまって、排便時に痛みと出血を伴ったりする状態です。原因の多くは、硬い便によりますが、下痢便の場合にも生じます。

また、急性期の治療を行わずに放置すると切れ痔(裂肛:れっこう)は慢性化して治りにくくなり、場合によっては、傷が徐々に深くなり肛門潰瘍と呼ばれる状態になることがあります。そしてまた傷の痛みが長く続くと、精神的に排便するのが怖くなり、肛門の緊張がさらに強くなって、さらに治りが悪くなるため肛門狭窄をきたす場合もあります。

急性の切れ痔(裂肛:れっこう)は、坐薬・軟膏および排便コントロールでほとんどが良くなりますので、恥ずかしがらずに診察を受けていただくのが望ましいと思います。

肛門周囲の病気

おしりは便が付着する場所であるため、不潔になりやすく、皮膚炎がおこりやすいです。症状としては、かゆみが主症状になることが多いですが、ひどくなると痛みや出血を伴うことがあります。

肛門周囲膿皮症(こうもん-しゅうい-のうひしょう)は、毛嚢炎やいわゆる股ずれが原因のほとんどです。治療としては、抗生剤の軟膏を使用しますが、皮膚炎とともに洗浄と乾燥が大事です。

また、性行為で感染することが多い肛門(周囲)ヘルペスもおしりの痛みとしてみられることがあります。
肛門(周囲)ヘルペスの場合は、抗ウイルス剤の軟膏や内服薬による治療が必要です。

特発性肛門痛

おしりにいぼ痔や切れ痔があるわけでもないのに、突然肛門の奥の方が痛くなる場合があります。
痛みは突然起こり、キューとした締めつけられるような強い痛みで、排便とは関係なく起こる。 特発性肛門痛の原因は一概にはいえませんが、最も多い原因は、肛門括約筋の過剰収縮といわれております。

肛門括約筋は、無意識のうちに肛門をしめて便の失禁を防いでいますが、この機能がうまく調整されず、無意識のうちに過剰収縮をきたし、痛みとなる場合があります。特発性肛門痛に対する根本的な治療はありませんが、入浴は筋肉の緊張をやわらげるために効果的といわれております。

また、便意を過敏に感じやすい方の場合には、安定剤なども効果があったりする場合があります。
一概に原因がいえるものではないため。気長に有効な方法を試していくことになります。

大腸がん

進行している大腸がんの場合、おしりの奥に重苦しい痛みが少しずつひどくなり、便も出にくくなってきます。この場合、早急に大腸検査を受けていただき、治療を行う必要があります。

痛みがあると感じたら

座るというのは日常生活でごく当たり前の動作ですから、それに痛みが伴う状態というのはとても辛いことです。痛みの出方も座っているとずっと痛い方、時々思い出したかのように痛みが出る方と様々です。

ただ、おしりにけがをしたわけではないのに痛みを感じるという出来事は、何かしら変化が起きたと思って頂いたほうがよく、痛みは身体からのサインだと受け止めて、症状が悪化する前にご相談ください。

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